HACK道

ライフハッカーを目指し、書籍やWEBからの有益な情報を紹介しています。

ダメ出しを仕事に活かすための3つの考え方

『ダメ出しの力』 繁桝 江里

仕事でも家庭でも、誰かにダメ出しをするというのは難しいものです。ダメ出しをしたいことがあっても、その後の関係がギクシャクしてしまうのを恐れて、ついついぐっと我慢してしまうことってありますよね。

ダメ出しをうまく活用できて、それが仕事や家庭生活を円滑にするのであればいいなっと思い購入してみました。

この本は、心理学的なデータを用いながら、仕事を円滑にしたり家庭で良好な関係を築いたりするためにダメ出しからイイ効果を引き出そうという題材で書かれています。

 

今回は、ダメ出しを仕事で活かすための3つの考え方をご紹介します。

 

①ダメ出しが有効な仕事

ダメ出しの力は悪いところに気づきをれを改善するところにあります。自分の判断で行動できるような自由度が大きい仕事であれば、ダメ出しを成長につなげやすいでしょう。しかし職務の内容や仕事の状況によっては、ダメ出しを改善に結びつけることが難しく、むしろダメ出しをされることが脅威になることもあり得ます。P.50

⇒本の中では、「自由度が高い仕事」「自由度が低い仕事」「ルーティン型の仕事」の3つに分けて、ダメ出しが有効な仕事、逆にダメ出しではなくイイ出し(褒めたりすること)のほうが有効な仕事をデータを用いながら述べています。非常におもしろい考え方ですね。単純に褒めるほうがいいとか、叱るほうがいいとかではなく、仕事の内容も考慮にいれるということです。確かにダメ出しをされると想定すると、そのダメ出しを活かして、さらに創意工夫して飛躍できる自由度があれば、へこまずにむしろ燃えるかもしれません。逆に、固定化されたある決まったやり方があり、それから外れているからダメ出しをされるのでは、創意工夫の余地がなくマイナスの感情が強くなるかもしれません。

 

②ダメ出し+解決策

「ダメ出しをして終わり」では、建設的な効果は望めないことがあります。部下はどうすればいいかわからない場合もあるので、改善に繋げるフォローが必要です。解決法を示すことは、職務明確化も動機付け・対人効果も高めることがわかりました。解決法が情報として重要であることに加え、そこまでフォローしてもらえることによって情緒的にも+の影響を受けるのです。言いっ放しではなく一緒に考える態度が大切なのでしょう。P.66

⇒自分が誰かにダメ出しをすることを想定すると、たとえ効果があるとわかっていても、やはり言いっ放しでは後味が悪く気が進まない気がすると思います。この本では、解決法を示すことでプラスの効果があることが紹介されています。

確かにダメ出しをするということは、その相手が良いやり方がわからないから行うのであって、本人は本当にどのように改善するか分からないかもしれません。単に悪いということを気付かせるのではなく、解決策や改善方法を提示することで良好な関係構築にも繋げることができます。

 

③ダメ出しをする側に必要な要素

分析の結果、人柄に対する信頼性のみがダメ出しの影響をプラス方向に引き上げました。ダメ出しによって職務を明確化できるのも、動機付けを高めたり上司評価を高めたりできるのも、人柄の良い上司だということになります。P.70

逆にいえば、能力がありさえすれば何を言っても聞き入れられるわけではないのです。職場は能力重視の場のようにも思われますが、実際には、人間関係の基盤としての人柄が重要なのです。P.70

⇒職場には様々な性格を持つ人たちが集まっています。どんな職場にも、仕事が出来るが性格がキツイという人や、性格はいいが仕事はちょっと・・、という人もいると思います。ここでは、どういう人からのダメ出しが効果があるのかということが述べられています。分析の結果からは、仕事が非常にできても、信頼できるに足る人柄がないと効果が薄いということが明らかになりました。

 

 

ダメ出しを仕事で活かすための3つの考え方をご紹介してきました。

なかなかダメ出しというのは難しいものですが、それを適切にすれば相手が成長したり、より良い関係を構築できるというのであれば使わない手はないですよね。

この本では他にも、「友人・知人」「夫婦」間でのダメ出しについても書かれています。様々なシーンで活用できることも多いので、是非読んでみてください!

小泉純一郎に学ぶスピーチで大事な5つのこと

『なぜ、あの人の話に耳を傾けてしまうのか?』東 照二

 

 小泉氏の話はなぜ引き込まれるんでしょうか?少し前だと原発反対を訴えて、都知事選の細川氏を支援した時など、ニュースなどで演説を観るとついつい見入ってしまう。

今回ご紹介する本の中に、「小泉氏のスピーチを、つい聞いてしまうのはなぜか」という内容が書かれています。その中から仕事や日常生活の中でも取り入れられそうな5つの方法をご紹介します。

 

①話し手の「本気度」

・スピーチで最も大切なものは、あたりまえといえばあたりまえだが話し手が正真正銘、純粋に本気で語っているかどうかだ。P.54

・小泉の「原発ゼロ」スピーチでは、用意された原稿を読むというスタイルとは正反対、まさに「即興」で、自分の本心を、熱意を込めて語りかけるというスタイルが取られている。P.56

⇒これには納得しますよね。やはり話に熱意がこもっていると伝わってくるし、ついつい聞いてしまう。ニュースでみる企業の会見や政治家の話など、ずっと原稿を読みっぱなしとか、まったく感情がこもってないとかでは伝わってこないわけです。

 

②ポーズのバリエーション

・小泉元首相はとても効果的な見本をみせてくれる。それは、強調したいことばを際立たせるために、また、聞き手の理解度を確認するために、ところどころ、さまざまな長さのポーズを置き、緩急をつけて話すというスタイルである。P.57

・短めのポーズを頻繁に使い、単語を際立たせたかと思うと、長めのポーズを用いて聞き手に何が出てくるのかと思わせる。あるいは、ポーズをまったく入れないで、一気阿成に話す。ここから、緩急、メリハリ、バリエーションをつけるためにポーズがあるのが分かる。P.61

⇒確かに小泉氏の話にはメリハリがあるように思います。だから聞き手の頭にすっと入ってくるんでしょうね。いいたいことを一気に話す癖がある私としては、非常に参考になる方法です。

これは、①の熱意とも関係してくるんでしょうね。大学の講義で単調な口調で何十分も話されると、まったく頭に入りませんし、眠くなってしまったことが多々あります。熱意があると自然と緩急をつけた話ができそうな気がします。

 

③疑問文を使う

・さらに小泉の話し方の特徴として、単純明快な論理、それも疑問形を使い、逆に聞き手に問いかけ、チャレンジし、聞き手に考えさせ、聞き手自身の手で証明させるかのうような話し方をあげることができる。P.64

・私たちは質問されると、注意・意識が瞬間的にその質問に集中することになり、直感的にそれに答えようとするものだ。そして、ごく自然に、話し手の論点に引き込まれていくことになる。P.67

⇒確かに質問されると、反射的に考えてしまいますよね。小泉氏は意図してやっているのではなく自然にやっているような気がします。

 

④物語を語る

フィンランドオンカロ行きましたよ、私。世界で唯一原発から出る、核の、廃棄物を処分する、場所ですよ。まあオンカロというのはフィンランド語で洞窟とか隠れ家とかいろいろあるようですけれども、ともかく、核廃棄物を最終、処分するために、作られた、地下ですよ。それも、フィンランドというのはね、岩盤でできている国ですよ。もう道路を通ると分かりますね。地下掘んなくてもトンネルがもう岩盤ですよ。だから岩盤をくりぬいて道路を作っている。(小泉氏がオンカロを訪問した際の一部始終を語る場面)P.68

・聞き手にとってはまったく初めての、話し手の経験をもとにした物語というのは、何から語り始めるといいのだろうか。その際に不可欠となるのは、物語の舞台と背景をことばで入念に表現していくという作業になる。小泉は、自分一人で突っ走ることなく、聞き手中心に、話し手と共有するようなバックグラウンド知識から語り始める。P.69

⇒本の中には続きが紹介されているが、まさに話を聞いているうちに、小泉が体験したことを疑似体験しているような感覚に陥る。数々の場数を踏んできた小泉氏なら朝飯前かもしれないが、非常に高度なテクニックだと思います。特に、不特定多数の方々に話す場合、物語で順を追って体験を共有していくというやり方は非常に有効だと思われます。

 

⑤「話し手」ではなく「聞き手」が中心のスピーチ

・大雪の中、こんなに大勢、本当にありがとうございます。みんな真っ白い傘。(少し間をおく)いろいろ、色つきの傘も、雪で真っ白になっちゃった。こんな雪の中で街頭演説するの、初めてです。(小泉氏が大雪の中、都知事選挙の応援演説をする場面)P.82

・小泉はまず最初に聞き手の状況を形容する言葉から始めたのだ。1時間以上、降りしきる雪と強風の中で、立ちながらずっと聞いている聴衆たち。その聴衆たちの置かれている物理的状況、心理的状況を察知し、それを聴衆とともに感じ、共有、共感することば。極めて視覚的で感覚的で、日常的なことばだ。このほんの数行の短いことばで、聴衆と話しての心理的距離感が一気にぐっと縮まる。P.83

⇒演説を大雪の中聞いている人たちというのは、もちろん小泉氏を一目見て演説を聞きたいという気持ちがあると思いますが、もし小泉氏の応援する細川氏が都知事になった場合、自分たちの生活や仕事にどのような影響を及ぼすかということを一番聞きたかったのではないかと思います。だから自分たちを気遣ってくれている発言には共感が持てますし、聞いてみようという気持ちになるんだと思います。これは、仕事のプレゼンや会議でも使える方法だと思います。いきなり本題に入るのではなく、そこに出席している方に目を向けた発言などをしてみることで、共感を得て、聞いてもらえる場を作り出した上で、本題に入っていく。

 

 

この本の中には、聞き手に好印象を与えて惹きつけていくスピーチとはどういうものか、ということを題材に小泉純一郎氏の他に石川遼選手のスピーチも紹介されています。他の政治家や選手と比較しながら、両者の良い点を中心に学ぶことができます。日常生活で応用できそうなことが多く、仕事の場面でも役に立ちそうです。

是非読んでみてください!

『頭がいい人はなぜ、方眼ノートを使うのか?』 高橋 政史

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この類の本は私の大好物です。。

書店で平積みされているのをみて、中身も見ずに購入してしまった一冊をご紹介します。

 

筆者はマーケティング会社や戦略系コンサルファームを経て、会社を興した方。

のべ2万人に「ノートスキルの指導」をし、その導入企業は200社を超えるという。

 

ノート術や思考の整理法などに興味がある方にはオススメです。

 

■■■ポイント■■■

【ノートは単にメモをする”道具”以上のパワーを秘めている】

 

①ノートの生命線は「再現性」

・どれだけすばらしい講義やセミナーを受けても、「その内容を再現できないノート」を使っているとしたら、せっかく得た知識・スキルはゴミになってしまう可能性大です。P.38

・もし、あなたが「学んだことを再現できない・・・」と感じることがあるとしたら、それは、何も受けたセミナーや授業が悪いわけでもなければ、ましてあなたの能力が低いからでも、やる気や努力が足りないからでもありません。原因はノートにあります。P.38

⇒私には、ノートを書くにあたって再現性という視点すらなかったです。学生の頃は当然のようにB5サイズの横罫ノートを使ってましたし、社会人になってからは持ち運びが楽なようにA5サイズのように小さいなノートを中心に使ってました。

では、再現性のあるノートを書くにはどうするのか?次をみてみましょう。

 

②方眼ノートがあなたを変える

・もしあなたがワンランク上の結果が欲しいなら、まずそのノートを方眼ノートに変えましょう。「頭がいい人」とそうでない人を分けるもの、それは記憶力以上に「情報の整理力」です。頭がいい人は、頭の中がいつも「整理」されています。つまり頭がいい人は「整理」されたノートを書きます。P.46

・方眼ノートのタテ・ヨコの線を上手に使い分けると、例えば「行頭をそろえる」「行頭から2~3字下げたところに小見出しを書く」「小見出しからさらに2~3字下げたところから内容を書く」「項目が変わったら、行間をあける」「余白部分がつくりやすく、情報整理のスペースをつくれる」というような書き分けがしやすく、簡単に、きれいにノートをまとめられるようになります。P.47

⇒私もA4サイズではありませんが、方眼ノートを使用していた時期がありました。確かに方眼ノートだと縦横の線があるため、文字の間隔が獲りやすく、図も描きやすいので全体的にきれいなノートを書くことができていた記憶があります。

方眼ノートを推奨する理由が分かりました。では、具体的な書き方をいくつかみてみましょう。

 

③世界のトップエリートが実践する「黄金の3分割」

・東大合格生ノート、マッキンゼーの「マッキンノート」、アクセンチュアの「ポイントシート」さらに全米有名大学や研究機関で使われている「コーネルノート」。これらのノートには共通する「フレーム」があります。それが、「黄金の3分割」です。P.63

・東大合格生から全米有名大学のノートも、外資系のコンサルタントのノートも、「事実=板書」「解釈=気づき」「行動=要約」と、まったく同じ「フレーム」である。P.64

⇒書籍では具体的なノートの形式も紹介されています。私は、マッキンゼーの「空・雨・傘」が非常に参考になりました。

 

④究極のノートスキル=「1万枚の法則」

できる外資コンサルタントは「1万枚の法則」から生まれる。コンサルタントが一人前になるためには、一般的に3年かかるといわれています。その間、1日10枚近く、方眼ノート上に、問題提起→改善・解決策を書いては捨てる、を繰り返す。すると1年間で3000枚。3年間でざっと1万枚。これだけ方眼ノートを書いては捨て、捨てては書く、を繰り返してやっと一人前になれるのです。P.96

⇒スポーツとか芸術分野で一流になるためには、「1万時間」そのことに取り組むということを聞いたことがあります。ここでは、「1万枚の法則」というものが紹介されています。私もこの本を読んでから、少しずつ方眼ノートに仕事やプライベートなどのことを書いているのですが、思考がクリアになってくるのが分かります。これを毎日10枚近く、3年繰り返したらどれだけの効果があるかは計り知れないと思いました。

 

■■■所見■■■

最近コンサルタントの方が書く本をよく本屋でみますよね。

コンサルタントの思考法、コンサルタントの資料作成術等ありがちですよね。この本も外資系コンサルを経験された方の書籍です。

 

上でも書きましたように、早速、A4の方眼ノートを使って実践してみています。

すると書けるスペースが大きいからか、以前使用していたノートに比べて、思考の広がり・深まりを感じることができます。仕事のことを考えたり、プライベートについて考えたり、いろいろなことに応用できそうです。

 

仕事のみならず、人生の様々なことについてじっくりと思考したいという方にオススメの本です。

ぜひご覧ください!

ポメラ(pomera)について その2-覗き見防止シート-

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カフェなどでポメラをパチパチ打っていると、けっこう周りの目が気になります。

そんなにじろじろ見る人はいませんが、ブログの記事とか日記とか、周りを気にせず書きたいものです。

そこで、パソコンやスマホに使う覗き見防止シートは使えないかと思い購入してみました。

 

私の使用しているポメラDM100の画面の大きさは5.7インチということで、家電量販店に行き覗き見防止シートを物色しました。

 

当然ポメラ専用という代物は無く、「じゃあ、PC用で代用するか!」と探してみたところ、一番小さい10.4インチ用を発見!値段は¥3,500程。結構高いんだと思いましたが、「ポメラライフを充実させるためにはやむを得ない」ということで購入しました。

 

早速、ポメラの画面のサイズを測り、覗き見防止シートをカッターで切ってみました。シートをカッターで切れるか確証が無かったのでドキドキでした!

何度かカッターの刃を走らせると、意外ときれいに切れました。

そして付属の両面テープを画面に貼り付け、ポメラの画面に接着・・・いい感じ!

こんな感じです。

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若干テープの痕が見えるくらいで、文字はくっきりと見えます。

 

そして肝心の覗き見防止の効果はあるのか?・・横からみたのがこんな感じです。

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上の画面と同じ文字が表示されています。

まったく見えませんね!

これでカフェなどで、何を書いても安心です。

 

ポメラはバックライトを調整できるので、文字が見えにくくなるという心配もありません。

 

是非やってみてください!

 

 

 

 

『なぜ一流の男の腹は出ていないのか?』 小林 一行

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前々から書店に平積みされているのを見て気になっていた本。

ぽっこりと年々膨れてきた自分の腹を戒める意味も込めて購入してみました。

今30半ばに差し掛かってますが、30歳を超えたあたりから腹が出始め、スポーツや筋トレを思い立つものの3日坊主で続かないということを毎年繰り返してる気がします。そろそろ本気で取り組まないとヤバイ!ということで、ご紹介いたします。

 

■■■目次(抜粋)■■■

・あなたの腹は思った以上に見られている。P.24

・信頼は腹からつくられる。P.28

・腹のたるんだリーダーに人はついてこない。P.42

・男の脂肪は落ちやすい。P.48

内臓に運動させれば腹は凹みはじめる。P.52

・脂肪はこうしてつくられる。P.64

・夕食のおかずは減らすな。1品増やせ。P.82

・通勤電車はスポーツジムである。P.132

・小さいことの積み重ねでしか人は変われない。P.140

 


■■■ポイント■■■

【人は中身ではなく外見で判断してしまう。見る目は持っていても、観る才を持っていない。-ニッコロ・マキャベリ

 

①あなたの腹は思った以上に見られている

・あなたが思う以上に世間の人々は、あなたを「見た目」で判断している。「人は外見じゃない」と言いつつも外見で判断しているのが人間なのだ。P.25

・あなたも本当はわかっているはずだ。立っているときは目立たない腹の脂肪も、座るとベルトの上に乗っかってくることを。P.27

⇒私には耳が痛い話です。30代を過ぎて、20代の頃に買ったズボンが履けなくなってしまったということがあり、お腹周り太ったんだということを実感しました。このままではいけないから、運動をしようと思い立つこともよくあるのですが、忙しさを理由にしてなかなか続かないんですよね。

 

②信頼は腹からつくられる

 ・仕事で脂が乗ることは大いに結構だが、脂がベルトに乗っかるのは問題がある。P.29

・相手から好印象を持たれ、信頼を得るためには、話術を磨くより、見た目をよくすることのほうが効果的なのだ。P.30

 ⇒ビジネス系の本を読んでいると、しばしば「メラビアンの法則」というものが紹介されます。この「メラビアンの法則」とは、人の第一印象は出会ってから5秒以内で決まる。そして、その判断基準の5割以上を視覚情報から得ているという心理学の法則のこと。なんと話の内容にいたっては全体の7%しか影響を及ぼさないそうです。つまり、見た目がいかに重要かということですね。

 

③腹を凹ませるのは、世間で言われているほど難しいことではない

・人間は、腹に脂肪を溜め込むようにできている。逆にいえば、ダイエットをすると、腹から痩せていくということ。

・じつは、男性の腹についた脂肪はとても落ちやすい脂肪なのだ!P.47

⇒心強い話です。だったらいっちょやってみるか!という気持ちになりますね。どうすれば腹周りをすっきりすることができるのか?次をみていきましょう。

 

④男の脂肪は落ちやすい

・一般的に男性は腹部まわりに「内臓脂肪」がつきやすい。

・「内臓脂肪」は血液中に溶け出しやすいという性質がある。血液中に溶け出しやすいということは、その溶け出した脂肪を燃焼させやすいということ。このため、きつい運動をしなくても、軽い運動を継続するだけで、比較的簡単に脂肪を減らすことができるのだ。P.49

⇒これは朗報!軽い運動を続ければ腹部の脂肪は落ちるんですね。しかも、内臓脂肪は落ちやすいんですね。

 

⑤効率的に腹を凹ませるには、動かなくてもエネルギーを消費する身体をつくれ!

・人間は「基礎代謝」「活動代謝」「食事代謝」という3種類の「代謝」によってエネルギーを消費する。

・人間が1日に消費するエネルギーのうち、「基礎代謝」:70%、「活動代謝」:20%、「食事代謝」:10%となっている。つまり、我々が消費するエネルギーの大半は「基礎代謝」なのだ。P.51

⇒なるほど!消費する全エネルギーの7割を占める「基礎代謝」を高めることが効率的に腹周りを減らす方法なんですね。

 

内臓に運動させれば腹は凹みはじめる

基礎代謝で消費されるエネルギーのうち、身体の器官ごとの割合は、「内臓:38%」「筋肉:22%」「脳:20%」「脂肪:4%」「その他:16%」となっている。このように基礎代謝のなかでは「内臓」が占める割合が最も高いのである。

内臓の活動を活発にする方法は、食物繊維やビタミン、ミネラルを多く含む「野菜・海藻・キノコ」や「納豆・キムチ」などを積極的に食べればいいのだ。P.53

⇒非常に具体的な内容です。人間の全消費エネルギーの7割を占める基礎代謝の中で約4割を占めるのが内臓の働きによるものなんですね。その内臓の動きを活発にするために、食べるものを選ぼうということです。

 

■■■所見■■■

腹を凹ませる方法について、考え方や具体的な方法をいくつかご紹介してきました。

上で紹介したものだけでも非常に有益ですが、他にも紹介しきれない方法が盛りだくさんの本です。とても具体的で実践的な方法ばかりです。

巻末付録に「居酒屋をダイエットレストランに変える魔法のメニュー表」というものがあり、思わず笑ってしまいました。食べ物の種類とか、食べる順番というのも非常に大事なのですね。

この本では、どちらかというとお腹周りをすっきりさせるための考え方や、食事に重きをおいています。「運動をしよう!」という内容は少ないので、気軽に読めいろいろな示唆をもらえる本です。

お腹周りが気になってきている方にオススメです!

 

ポメラ(pomera)について その1

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ポメラをより効果的に使うために、私の使用方法やWEBサイトなどから有益な情報をご紹介しようと思います。

 

今回は私がどのように使っているかということをご紹介したいと思います。

 

私が初めてポメラを購入したのは、2010年10月頃だったかと思います。
DM20のプレミアムシルバーという機種で、約3年くらい使いました。
(DM20: キングジムHP)
ずっと使用していたというわけでもなく、ある期間まったく使用しなくなってしまったり、あるときは手帳の情報を全てポメラで管理しようと思い立ってみたり、どんな方法が一番活かせるのか試行錯誤しながら使っていました。

現在ではDM100に乗り換え私の中では2代目機となっています。
最近はまた個人的にポメラブームで、非常に多くの頻度使用しています。

手帳のような感覚で、会社に行くときも必ず持って行きます。
主には手帳のスケジュール以外の項目を管理している感じです。

どのようなデータを管理しているかご紹介しますと・・


①長期計画(10年目標や年間目標)

長期計画というフォルダを作り、分野別(仕事・家族・健康・経済・知識・趣味その他)のファイルを作成しています。

それぞれのファイルには、以下のような内容で情報を管理・追加していきます。
仕事の場合を例にとると

【2014年 自分:~歳 妻:~歳 長男~歳】
・売上1億円達成する
・12月までに新規事業を立ち上げる
・6月までに○○○商事と取引を開始する
・部下が独り立ちできるように指導をする
・12月までに新規取引先を5件開拓する

【2015年 自分:~歳 妻:~歳 長男~歳】
・売上高1億2千万達成
・新規事業売上高、初年度5,000万達成する
・○○○商事との取引額が2000万以上になる

【2016年 自分:~歳 妻:~歳 長男~歳】

【2017年 自分:~歳 妻:~歳 長男~歳】




というように10年分を作成します。
他の分野においても同様に年別の項目を作り、その中に計画をどんどん追加していく。

一覧性は若干劣りますが、どんどん間違えも気にせず入力できることが利点です。そうすることで目標を見返す回数も増えていきます。

 

②フリーノート
このノートには、仕事でもプライベートでも気付きや反省、ちょっとしたアイデアなど何でも書くファイルです。
あとで読みやすい文章とか考えず、どんどん入力していきます。
頭に思い浮かんだことをそのまま文字におこしていくという感じです。
手帳を開いてペンを準備するというよりも、速く書けるのでどんどんアウトプットすることができます。

 

③TO DOリスト
やるべきことはすべてここに集約していきます。
また、TO DOリストにはTO WATCHリスト(映画やテレビ番組)やTO VISITリスト(訪れたい場所)などのリストも作成し、どんどん記入していきます。

 

④日記
日記を書くのにポメラは最適だと思います。もちろんノートでもいいと思いますが、書くスピードはやはりポメラの方が圧倒的に速いと思います。1日を振り返ると書きたいことがたくさんでると思います。その思考のスピードについていくには、やはりキーボードでないと物足りないです。
PCという方法もあると思いますが、起動の速さとお手軽感でポメラが勝るんではないでしょうか。

 

⑤読書関係
こちらは主に読書のまとめと今後読むべき書籍をまとめたものです。
新聞や雑誌を読んでいて、読みたいと思う本があった場合、ポメラだと気軽に記録することができます。手帳だと「今書かなくてもあとで書けばいいか」と思って結局書かずに、最終的に忘れてしまうということが多々ありました。

 

⑥ルーチンの記録系
これは、例えばエクササイズの記録や食べたものの記録に使うファイルです。DM100には簡易な表のファイルがあって、このような縦横2軸で管理するときに重宝します。


だいたいメインで使用しているのは、このようなファイルです。使いながらまだまだ増えていきそうな感じです。

ポメラを使っている方やポメラの購入を考えている方にも参考になれば幸いです。

『世阿弥の言葉』 土屋 恵一郎

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世阿弥」ときいて、「かなり昔の能役者だったかな」程度しか知識が無かった私ですが、本屋で立ち読みしていてビジネスに応用できると思い購入した一冊です。
この本は、世阿弥の言葉を紹介することで、現代にも有効な生きるための糧や創造の種を見出だしていくもの。

世阿弥は650年前の室町時代初期に生まれた人物で、その言葉を『風姿花伝』という伝書に残しました。
650年前なので写真もなければ、肖像画すら残っていない。
しかし言葉を残すことで、後世にその姿を残そうとしたといえます。
能という新しい芸術に関して、当時は書物などなかった時代だから、世阿弥は自分で言葉を創った人物であるといえます。

世阿弥の言葉は、650年後の今でも理解できるし、適用できる内容だといえます。
その言葉をいくつか紹介していきたいと思います。


■■■目次■■■

第一章 世阿弥の言葉
第二章 人生のシステム
第三章 世阿弥の創造性


■■■ポイント■■■

【私たちの心へ風とともに心の花を伝える、いつまでも「現在」に生きる世阿弥からのメッセージ】

①「初心忘るべからず」
いまだ経験したことのない事態に対して、自分の未熟さを知りながら、その新しい事態に挑戦していく心の構えであり、姿にほかならない。
その姿を忘れるなといっているのだ。それを忘れなければ、中年になっても、老年になっても、新しい試練にむかっていくことができる。失敗のない人間には、このことがわからない。P.17-18

⇒この言葉は誰もが使ったことのある言葉ではないでしょうか?しかし、この言葉が世阿弥の言葉だったということは知りませんでした。この言葉が登場するのは、世阿弥が自分の経験を子供や後継者に伝承することを目的に書かれた『花鏡』という伝書だそうです。つまり、世阿弥が万人に読まれることを意図して書いた文章ではなかったということですね。

世阿弥にとっての「初心」とは、新しい事態に対応する時の方法で、試練を乗り越えていく戦略や心構えのこと。「フレッシュな気持ちを忘れないでいこう!」という程度のことだと思っていた私には、非常にためになる考え方でした。普通に考えられているような「最初の志」ではなく、未熟であったときの最初の困難や、失敗こそが、「初心」とのことです。

⇒若者には若者の、中年には中年の、老年には老年の「初心」があるといいます。これは、それぞれのステージで試練の乗り越え方が異なるということを言っているのですね。

②「時の間にも、男時・女時とてあるべし」『風姿花伝
人それぞれの人生の波があって、男時と女時が繰り返してあらわれる。企業間競争でもそうだろう。相手に男時がきている時に、いたずらに勝負にいっても、効果は半減する。むしろ、相手の男時が弱まるのを待って、いざとばかりにこっちの勝負の手を出すから、その手に意味が出てくる。P.32

世阿弥は、自らに勢いがあることを「男時」、相手に勢いがあることを「女時」と呼んだそうです。

⇒これは、非常に納得できる概念ですよね。私生活においても、仕事においても”波”ってありますよね。「何をやってもうまくいく!」という時期もあるし、逆に「何をやっても裏目だ、、、」という時期もあると思うんです。仕事で、「相手の商品がことごとく販売好調で、こちらが何を繰り出してもまったく売れない」という競争でまったく勝てない時期があると思います。そういうときは、女時なので相手の男時が弱まるのを待つというということですね。

⇒私の仕事関係で、60歳以上の大ベテランから頂いた言葉がこれに通ずるんです。その方はもう40年近く一つの仕事を取り組んできたのですが、「何をやってもうまくいかないときはある。そういう時は待つしかない。」とおっしゃっていました。そして、「待つとっても何もしないのではなく、その間は力を蓄えるようにコツコツとしっかりと仕事に取り組んでいく」と付け加えていました。まさにこの考え方が世阿弥の言葉に通じますよね。

③「住する所なきを、まず花と知るべし」
変化がなければ、ただ惰性の人生があるだけである。自己模倣のうちに、同じ事を繰り返す。そこには芸術の活力も人生の活気もない。P.68

⇒「住する所なき」とは住居がないということではなく、「そこに留まりつづけることなく」という意味だそうです。

⇒年齢を重ねてくると、過去の成功も蓄積されてきてなかなか新しいことに挑戦したり、過去のやり方を抜本的に変えたりすることって難しくなるんじゃないでしょうか?世阿弥はそれを厳しく諫めています。とりわけ当時の能はまだ伝統芸術の地位を確立しておらず、常に新しいものを観客に提供しなければ、人気が衰えてしまうと考えたようです。

⇒変化が必要だと頭では分かっていても、なかなか過去の成功を忘れてまで変化をしていくということは難しいですよね。私も、「変化を意識して物事に取り組んでいるか?」と自問してみると疑問が残ります。この言葉を意識すると、物事に取り組む姿勢が変ってきそうです。

④「稽古は強かれ、情識は無かれ」
人生のうちで、もうこれでいいと思って、自己満足に陥ることがある。それが慢心となって、努力を怠り、謙虚さを失うことになる。世阿弥は、もうこれでいいのだ、ということを人生のうちで認めなかった。いつも完成をめざして努力する。それが世阿弥にとっての芸術家の人生であった。P.79

⇒稽古も舞台も厳しい態度で努めて、決して慢心してはならないという意味になります。

⇒たとえ、慣れた簡単な仕事であっても慢心せずに精一杯取り組むことが大事なんですね。小さなことでもたいしたことないと思うことなく取り組むことが肝要だと世阿弥はいいます。

⇒③の「住する所なきを、まず花と知るべし」にも通ずる考え方だと思います。もうこれでいいと自己満足してしまったら、その仕事には発展性もないし、新しい知見もでる余地がないですよね。どんなことに対しても、慢心することなく、精一杯取り組む姿勢を忘れないでいきたいです。

■■■所見■■■
650年前に生きた人物の言葉とは思えないくらい、現代に通じる言葉が散りばめられています。
逆に言うと、今も昔も仕事や人生に対する正しい姿勢というのは変らないのかもしれませんね。
この本は何度も読み返していきたい本の一冊になりそうです。

この本を読むことで、今まであまり興味の無かった「能」への興味を持つことができました。
自分の世界を広げてくれる読書って本当にいいものですよね。
是非読んでみてください!